イタリア北部ヴェネト州の蔵元「カ・ボッタ」。陰干ししたぶどうを使用した同地の高級ワイン「アマローネ」と同じ製法で、ユニークで味わい深いワインを造り出す。陰干ししたぶどうを発酵させる伝統製法は、手間暇がかかり、少量生産となるため、希少なワインとなります。

カ・ボッタは、オーナーが元々は家具の輸出販売を行うかたわら、ワイン好きが高じて趣味でワイン造りを始めた蔵元です。元々趣味としてスタートしたためか、希少品種オゼレータなど通常では考えられないような様々な品種の栽培やブレンドを行い、数々の個性的なワインを造り出しています。
また、ほぼ全てのワインに、陰干ししたぶどうを用いるアマローネスタイルでワインを造るという尋常ではないこだわりを持ちます。

ヴェローナの街を見下ろす標高500mの丘にぶどう畑を所有。斜面に植えられたぶどうは、全て手摘みで収穫した後、丘の上のワイナリーに運ばれ、陰干しします。全てのぶどうを陰干しするため、ワイナリーの中は陰干し中のぶどうでいっぱいになります。
ぶどうの旨味を最大限に引き出すために、自らが開発した「Fermentino Ca'Botta※」タンクで特許を取得しています。この最新の技術のこだわりと伝統的な陰干しぶどうを用いることで、唯一無二のワインを生み出すのです。
※独自のマセレーション（醸し）と発酵技術。ぶどうから最適なタンニンとエキスを抽出し、濃い色調と旨味に溢れた濃厚ワインを造りだします。

グラスに注ぐとやや透明感を感じる赤紫。グラスの中にスパイシーさと木苺の甘い香りがかすかに残る。口に含むと、凝縮されたベリーの甘みと渋みが押し寄せてくる。ややトロミとざらつきを感じる口当たりで、赤い果実の皮の裏の凝縮された甘みと渋みがぎゅっと詰まっている。香ばしさはビターチョコレートのような優しく大人なイメージ。深く、重く、スパイシーな満足度の高い赤ワイン。
メインで使用されているのは、コルヴィーナ・ヴェロネーゼというヴェネト州原産の黒ブドウ品種。D.O.Cヴァルポリチェッラの主要品種で、酸味と果実味に優れている品種。ヴェネト州では、陰干し葡萄を使用する「アマローネ」「リパッソ」「レチョート」というブランドの主要品種。
濃厚で複雑味があり、エレガントな味わい。渋みと甘みの主張が強いので、どんな料理と合わせても、ワインが主役になって楽しめる。合わせるとしたら、牛筋煮込みシチューや、ビーフシチュー、豚の角煮、ミートパスタなど、味付けの濃い肉料理に最高に相性がよさそう。
お値段は、税込み3千円弱。テイストは5千円ワインにも匹敵すると思う。干しブドウを使った個性的な味わいが楽しいおすすめワイン。