こちらのワインはカリフォルニアの中でも特に素晴らしい品質のピノが育つノース・コースト産のぶどうから造られ、圧倒的なベリーの果実味と樽の風味が心地よい一本です。

フランスのブルゴーニュ地方を代表するぶどう品種「ピノ・ノワール」は、数々の世界トップクラスのワインにも使用されています。マホニー・ヴィンヤーズのオーナーであるフランシス・マホニーさんは、地元の名門大学と共同でピノ・ノワールの研究を行うなど、「カリフォルニアのピノ・ノワールの権威」と評されるぶどう農家です。

カリフォルニア随一の高級ワイン産地として知られるナパ・ヴァレーは、有名ブランドワインが多いのが特徴です。一方、マホニー・ヴィンヤーズは小さな農家ですが、ナパ・ヴァレーの有名ワイナリーもそのぶどうを買い求めるなど、実は彼らのような優れたぶどう農家が支えているのです。彼らのぶどうは、数万円クラスの超有名ワイナリーに卸しており、一番良い区画のぶどうだけ彼ら自身が醸造し、「マホニーヴィンヤード」の名前で販売されています。

ナパ・ヴァレーは16の小地区に分かれていて、それぞれの地区で個性あふれるワインが生み出されています。中でも最南端に位置する「カーネロス」地区は、サンフランシスコ湾に最も近いため、冷涼な空気が流れ込むピノ・ノワールの栽培に最適な土地です。
この「カーネロス」地区は、今でこそカリフォルニアにおけるピノ・ノワール名産地として知られていますが、1970年代初期にはまだ無名で、かつピノ・ノワールの栽培には不向きと思われていたナパ・ヴァレーで、この土地のポテンシャルを見抜き、いち早くピノ・ノワールの栽培に成功した農家の一人がマホニーさんでした。

グラスに注ぐやや透き通ったルビー色。甘いカシスの落ち着いた香り。
口に含むと、強めの酸味の後、赤い果実の甘みとチェリーの甘酸っぱいテイスト。後味にかすかになめし皮の渋みも感じられるが基本的に渋みは薄めで、甘酸っぱさが特徴的な味わい。
甘酸っぱいながらも落ち着きのあるピノノワール。酸味の個性がしっかり出ているのに癖が少ない、飲みやすい口当たり。
料理に合わせるとしたら、ポークステーキやチキンステーキ、牛しぐれ煮など、ボリューム抑え目ながらも味付けのしっかりした料理と相性がよさそう。程よい酸味が食欲をそそるので、比較的どんな料理とでも合わせやすい。
お値段は税込み3千円ちょっと。ピノで癖が少ない落ち着いたテイストなので、満足できる価格だと思う。