ボルドー
メルロー主体のフルボディワイン
Denisじゃないよ、Deniasだよ

オールドビンテージ・ドットコムでスペシャルワイン6本セット11,000円通販(中身は選べない)で届いたワイン。その6本の中でおまけ的なポジションのワイン。日本での一般流通はみかけなかったが、予想価格は3,000～3,500円相当(28€前後)ではないかと思われる。
かすかだが、落ち着いて控えめでいて、沼から這い寄り引きずり込まれるような魅惑的な香り。口に含むと、胡椒のような辛みのある渋みがとてもさわやかに広がる。
スパイシーさがあるといっても、その辛みが主役ではなく、渋みを活かすための引き立て役として存在している感じ。主役は渋みで、辛さは脇役。だけどその脇役の名演技が素晴らしい。
さっぱりしつつ、渋みの余韻が楽しめる。甘さやフルーティさはほとんどなく、ビターな感じで、大人なワイン。なので、ワイン初心者には難しいかなと思う。渋いワイン大好きな人なら、このビターな味わいは、いい経験値になったと感じる一品。
アルコール度も低めで、ずっと飲んでいられる楽しいワイン。だが、フルボディにもかかわらず、この特徴的な辛さなので、なかなか料理に合わせるのが難しい。むしろ単体で楽しんで、簡単なチーズかクラッカーが無難。肉系に合わせようとしても、喧嘩してしまっていまいち。辛口のくせに脂身に対してもしっくりこない、かといって、生ハムみたいなしょっぱい系もマッチしない。なかなか、ツンツンなワイン。合わせるとしたら、マヨネーズとツナや、マヨネーズとハムのサンドイッチ、ぶりの照り焼き、ボイルしたエビをオーロラソース付けてつまむのがいい感じ。マヨラー。マヨラーのツンデレ。美味いくせに、料理を選びすぎるので、適当に飲むって感じじゃない。なかなかのツンデレ。
料理と合わせにくく、ビターなワインだから、一人で、ジャズとか聴きながら、大人って感じで楽しむワイン。バーとかすっごく似合いそう。だけど、パーティみたいな、みんなでワイワイするときにこのワイン持ってってもテンションダダ下がり。はっきり言って、楽しくない。このワインは、ワイン好きが一人で味わうためのワイン。あと、ツンデレ。
ここまで読んでいただいた人は、もしかしたらピンとくるかもしれないが、これ、ケーキ系のスイーツにくっそ合うんだよ。ショートケーキ、チーズケーキ、モンブラン、パンケーキ…、なんていうか、ちょっと苦いコーヒーの代わりに、ワインで試すのはいかがって感じ？フルーツよりは、パンケーキ系。和食も悪くはないけど、洋風のスイーツがよく合う。まさにツンデレワイン。