ワインの銘醸地・マイポヴァレーに新しいワイナリーを設立し、「母なる地」を意味する「テラ・マタｰ」と名付けました。最新のイタリア製の醸造設備など近代的なワイン造りを行う一方、ぶどうを大切に取り扱うために、収穫は全て手摘みで行なわれます。ぶどう産地であるマイポ、クリコ、マウレの銘醸地のぶどう畑では有機栽培が行われ、畑に立つと山から飛んできた燕が害虫を駆除してくれるところを見ることができます。チリを代表する品種カルメネール種を使用し、フレンチオークで16カ月の熟成を行ったパワフルな味わいです。熟した果実の濃厚な香りに、柔らかい渋みと樽の香ばしい風味がバランス良く溶け込んでいます。

チリワインを飲むならいつかは試してみたいカルメネール品種のワイン。
爽やかなカシスとずっしりとした樽材の香り。口に含むととろみのあるカシスの甘味を感じつつ、しっかりとしていてやわらかい酸味と、はっきりと重い渋みが口全体に広がる。酸味渋みの主張は強いが、丸くまろやかに整えられているイメージで、後味がしっかりと残りつつも、充実した満足感がある。
やわらかい酸味が、人を選びそうなワイン。とろみを感じつつやわらかく、赤い果実の酸味がマイルドに楽しめるのがものすごく好みな人と、やわらかすぎる酸味が、しっかりとした渋みに対してバランスを崩していると感じて楽しめない人と、両極端に分かれるかもしれない個性的なワイン。
存在感が十分で、やわらかくまとまっているワイン。味付けの濃い系の料理にとてもよく合うイメージ。中華系料理で、八宝菜や餃子、春巻き、チャーハン、青椒肉絲などにしっかりと合わせられる。もちろん肉系の料理で、牛ステーキ系やトンカツ、チキン南蛮などでもとても楽しめる感じ。
そして何よりも満足度が高いのが、飲み続けていて飽きがこない。個性的な印象でとっつきにくい印象を若干感じつつも、後味がしっかりしつつも、気分良くなくなっていく感じで、ついつい、もう一口もう一口とすすんでしまう、魅惑的なワイン。アルコール度も13.5度とそこそこ高く、油断するとがっつり飲んでしまう。
初対面評価は低いが付き合いが長いと評価が上がる、隠れた才能を持つ個性的ワイン。ただし、やや人を選ぶ感じで、人によっては初対面のイメージが悪く、長く続かない個性が強すぎるワイン。
チリワインを良く飲む人なら、是非試してみたいカルメネール。3000円と、チリワインをリーズナブルに飲んでる人にはやや高いかもしれないが、満足度は十分に高い。