フランソワ・ブッフェはブルゴーニュ・ヴォルネイにおいて300年以上ワインを造り続けている地元の名士。伝統を守ったクラシカルなワイン造りで常連も多く、フランス国内でほとんど販売されてしまう人気のワイナリーです。 このアリゴテは、現地を訪問した際、自家消費用のストックを特別に分けていただいた限定品です。フレンチオークで熟成させた、豊かなミネラル感とみずみずしい果実味をお楽しみください。

ブルゴーニュのアリゴテといえば？知っておくと、ちょっとワイン通にみえるかもしれない。その答えは「キール」
キール酒はブルゴーニュ、ディジョン市で生まれた食前酒。戦後から20年余りディジョン市長を務めたキール氏にちなんで名づけられたカクテル。
キールはカシスリキュールによく冷えた白ワインを注いだだけのカクテル。だが、本場のブルゴーニュでは、カシスは「クレーム・ド・カシス」、白ワインは、ブルゴーニュの「アリゴテ」でなければ、キール（Kir）と認められていません。ほかの材料で作られたものは、「ブラン・カシス（Blanc cassis）」や「ブラン・カス（Blanc cass）」と呼ばれます。そんなアリゴテを今回はいただきます！
グラスに注ぐと百合の花や、若草の青い香り。口に含むとミネラル感たっぷりで、やわらかくとろみのある酸味、ホワイトアスパラのようなほどほどな甘み、そして、柔らかな中に、しっかりとした、辛さが感じられ、飲みごたえ十分な味わい。
甘さは控えめで、辛みや酸味がやや強めだが、全体的に柔らかく、まるく落ち着いたような味わい。とろみのあるような辛さが癖になりそう。
やや印象的な辛みや酸味が、どことなく控えめで、お互い譲り合いつつ、それでいて、しっかりとした存在感を出している。そして、甘みは奥に隠れている。しっかりとした味わいなのに個性が薄いので、カクテルにするにはかなり贅沢かもしれないが、ぴったりのワイン。もちろん単体でも十分楽しめる。
絡みつく辛さが、満足感が高く、それでいて飽きが来ないので、ずっと飲み続けられる親しみやすいワイン。高級感はそれほど感じないし、正直な感想として、すごくおいしいと思えるワインではないが、とても深みがあり、飲みごたえ十分で、すごくおいしいわけじゃないけど、次のもうひと口がやめられない止まらない、続けて飲みつづけていたい白ワイン。
料理に合わせるとしたら海鮮系…カルパッチョ、ブリの照り焼き、アユの塩焼き、白身魚のバターソテー、肉系なら、生姜焼きに合わせるとおいしいとイメージ。
料理と合わせてもいいし、ナッツをつまみにワインメインで楽しむのもいい感じ。
3000円ワインなら妥当なおいしさ。もし、余裕があればクレーム・ド・カシスと合わせて楽しんでみよう。