バジリカータ州で最も生産量が多いのは、アリアニコ・デル・ヴルトゥーレ種で、州のブドウ畑の約60％がこの品種を栽培している。

このほか、プリミティーボ、サンジョベーゼやモンテプルチアーノ、アレアーティコなどのイタリア品種のほか、カベルネソーヴィニヨンやメルローなどが主な品種。

一方、バジリカータ州では白ワインの生産自体が少なく、土着の香り高いマルバジーア・ビアンカ・ディ・バジリカータ、ヴェルデーカ、ボンビーノ・ビアンコ、そしてシャルドネなどを使って、香り高い白ワインが作られている。

バジリカータ州はアペニン山脈が貫いているため、平野8％、山岳部46.9％、丘陵地45.1％と起伏の多い地形。
気候は、全体的に地中海の特徴を備えた大陸性気候で、海岸沿いも内陸部も暑く乾燥している。
州北部にある休火山ヴルトゥーレ山周辺は、土壌にカリウムが多く含まれる。

夏は暑く乾燥しているが、多孔性な凝灰岩により冬の間に十分な水分を吸収し、夏の乾燥した時期でもブドウに必要な湿度を与えることができる。

ギリシャからイタリアのクーマエ（現在のポッツオーリ近郊）に持ち込まれ、そこからカンパーニア州やバジリカータ州に広まった。
イタリアでは現在でも栽培されているが、原産地のギリシャでは消滅している。

発芽が早く、日照時間の長い乾燥した気候に適している。成熟は比較的遅く、南イタリアでは11月頃に収穫される。
十分に熟す前に収穫したり、過剰にブドウが生るようであると、渋みが極めてきついワインとなってしまう。

ウドンコ病に強い耐性を持つが、ベト病や灰色カビ病へに弱い。

アリアニコは灰色カビによる貴腐の影響を受けやすいが、タンニンが多すぎてデザートワインには向かないため、むしろ貴腐は病害として扱われる。

アリアニコで作られるワインは、強いタンニンと豊富な酸を持つフルボディのワインが多く、長期熟成に耐えうる。
若い状態では、アリアニコは非常にタンニンが強く濃厚であるため、適切な状態になるまで数年の熟成が必要。熟成が進むと、果実味が強く感じられ、渋みのバランスがとれる。

アリアニコ・デル・ヴルトゥレ、タウラージ

ニャニコ、アリアティカ、エッレニコ、エッラニコ、ウーヴァ・ネーラ

アリアーニコ